基本 ローカル(VS Code + Java) 約20分

テーブル・行・列の意味をつかむ

テーブル、行、列の関係を整理し、SQL を読む前提となる表の見方を固めるレッスン。

Java・HTML/CSS・JavaScript を使って画面を作り、外部からデータを取得するところまで進みました。ここからは、そのデータの保存先である「データベース」の基本に入ります。

データベースとは

データベース(DB)は、データを整理して保存し、必要なときにすばやく検索・更新できる仕組みです。

ファイルに保存する方法と比べると、次のような違いがあります。

方法検索複数同時アクセスデータの整合性
テキストファイル自分でプログラムを書く衝突しやすい自分で管理する
データベースSQL で簡潔に書ける仕組みで制御されるDB が保証する

Web アプリのほとんどはデータベースを使っています。ユーザー情報、商品データ、投稿内容などを保存して、必要な条件で取り出すのが典型的な使い方です。

テーブルの見方

データベースの中では、データを「テーブル」という表の形で管理します。見た目は Excel のシートに似ています。

たとえば「社員」のデータを管理するテーブルはこのような形です。

idnamedepartmentage
1田中太郎開発部28
2鈴木花子営業部32
3佐藤次郎開発部25

このテーブルの構成要素を整理します。

  • テーブル — データのまとまり(この例では「社員テーブル」)
  • 行(ロウ) — 1件のデータ(例: 田中太郎の情報)
  • 列(カラム) — データの項目(例: name、department、age)

1行が1人分のデータ、1列が1つの項目です。

Java の ArrayList と対比する

Java の回で、クラスのオブジェクトを ArrayList に入れて管理するパターンを学びました。同じ考え方をデータベースと並べてみます。

public class Employee {
    int id;
    String name;
    String department;
    int age;
}
ArrayList<Employee> employees = new ArrayList<>();
employees.add(new Employee(1, "田中太郎", "開発部", 28));
employees.add(new Employee(2, "鈴木花子", "営業部", 32));
employees.add(new Employee(3, "佐藤次郎", "開発部", 25));

対応関係をまとめます。

データベースJava
テーブル(employees)ArrayList<Employee>
行(1件のデータ)Employee オブジェクト1個
列(name, age など)クラスのフィールド

Java では employees.get(0).name のようにデータを取り出しましたが、データベースでは SQL という専用の言語を使います。

SQL の位置づけ

SQL(エスキューエル)は、データベースに対して「このデータを取り出せ」「この行を追加しろ」と命令を出す言語です。

SELECT name, department FROM employees WHERE age >= 28;

この1行で「年齢が28以上の社員の名前と部署を取り出す」という操作が完了します。Java で同じことをやろうとすると、ループと条件分岐を組み合わせる必要があります。

for (Employee e : employees) {
    if (e.age >= 28) {
        System.out.println(e.name + " " + e.department);
    }
}

SQL はデータ操作に特化しているため、こうした検索・絞り込みが簡潔に書けます。

SQL は Java や JavaScript とは違い、「何をしたいか」を宣言する形で書きます。「どうループするか」を自分で書く必要がないのが特徴です。

学習環境の準備

次回から実際に SQL を書いて実行します。練習には DB Browser for SQLite を使います。

DB Browser for SQLite は、データベースファイルの作成・SQL の実行・結果の確認がひとつの画面でできるツールです。

インストール手順

  1. DB Browser for SQLite の公式サイト にアクセスし、「Download」をクリックする
公式サイトのトップ
  1. 自分の OS(Windows / macOS)に合ったインストーラをダウンロードする(Windows の場合は「Standard installer for 64-bit Windows」)
ダウンロードページ
  1. インストーラを実行し、画面の指示に従ってインストールする
インストーラの起動画面

データベースファイルの作成

  1. DB Browser for SQLite を起動する
スタートメニューの DB Browser アイコン
  1. 「新しいデータベース」をクリックする
「新しいデータベース」ボタン
  1. デスクトップなど次回も開けるわかりやすい場所を選び、ファイル名を practice.db として保存する
保存ダイアログ。ファイル名に practice.db と入力する

この practice.db ファイルの中にテーブルを作り、SQL を練習していきます。

用語の整理

用語意味
データベースデータを整理して保存・検索・更新する仕組み
テーブルデータを行と列で管理する表
行(ロウ)1件分のデータ
列(カラム)データの1つの項目
SQLデータベースに命令を出す言語

次の回へ

DB Browser for SQLite をインストールし、practice.db ファイルを作成できたら準備完了です。次の回から SQL を書いてデータの検索・絞り込みを実際に試します。